今井良一さん講演会
日時:2018年9月29日(土)午後3時
会場:神戸学生青年センター
「満洲農業開拓民―
『東亜農業のショウウィンドウ』建設の結末」
(今井さんが同名の本を2018年1月、三人社より出版されています。)
<今井良一さんプロフィール>
1972年神戸生まれ、2007年京都大学博士(農学)、現在、関西学院大学等の非常勤講師。専門は、近代日本農業史、環境問題、地理学。今井清一さんと『環境教育論』2014年6月も出されています。
<以下、『満洲農業開拓民 「東亜農業のショウウィンドウ」建設の結末』序章より>
満蒙開拓あるいは満洲開拓とは、当初は日本内地の過剰人口対策(貧農対策)、満洲の「治安」対策、そして対ソ防衛としての性格が強かった。特に「治安」対策・対ソ防衛の役割は終戦まで重視され、開拓民の5割が満洲国とソ連との国境沿いに、4割が、当時、「匪賊」であるとか「馬賊」とよばれた反満抗日部隊の活動地域に入植した。
その後、満蒙開拓の最大の目的は、次第に帝国圏(円ブロック)における食糧確保へと変化していくが、それはいずれにしても東アジア農業のモデル(=「東亜農業のショウウィンドウ」)として、内地では到底望むことができなかった近代的大農業経営を、満洲の地に確立するという「大義名分」のもとに、「帝国」日本が威信をかけて取り組んだ国家的大プロジェクトであった。
農民であるはずなのに、その部分を抜きにして語られることも多い「満洲」農業開拓民であるが、はたして彼ら・彼女らは、理想とされた農業を営むことができたのであろうか。
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参加費:500円
主催・問い合わせ先:神戸・南京をむすぶ会
(代表:宮内陽子、副代表:門永秀次、林伯耀、事務局長:飛田雄一)
〒657-0064 神戸市灘区山田町3-1-1 神戸学生青年センター内
TEL 078-851-2760 FAX 078-821-5878
後援:神戸学生青年センター