25回SCM現場研修<生野・釜ヶ崎>ご案内
2003.3.8〜16

差別の社会構造と私たち
〜共に生きる社会に向けて…〜

主催:SCM協力委員会

企画運営:SCM現場研修実行委員会

協力:KCC(在日韓国キリスト教会館)
   聖公会生野センター
   聖和社会館
   釜ヶ崎キリスト教協友会

<おさそい>

 SCM(Student Christian Movement)現場研修は今回で25回目を迎えます。これまで毎年、二つの研修現場(大阪市の生野区と釜ヶ崎地区)で10日間ほどの研修を続けてきました。
 この現場研修のプログラムの内容は、主に活動と発題です。生野では工場での労働、釜ヶ崎では炊き出しや夜まわりといった活動があり、また発題としてその地域に関わりを持つ人々からその取り組みや思いを聞く時間を持ちます。それらを通して、見聴きし考え、手で触れ体験し、その地域の抱える問題を研修生やその地域に関わる人達と一緒に考えていきます。何気ない毎日を送っていると見えてこなかった現実や、いつもの自分の日常とは違う日常を過ごすことで、知ろうとしなかった問題、知らずにいた問題にぶつかることと思います。しかし、そうした問題や現実は、私たちの生活と無関係ではないのです。
 地域の生活の中に入っていき、同じ経験をする仲間と話し合い、この研修が「差別の社会構造と私たち」の関係を集中的に考える場になればと思います。また、今の自分を見直し、これからの生き方を考えるきっかけとなる場、新しい仲間との出会いの場として、利用してもらえたらと考えています。
 少しでも興味を持った方は、SCMのSやCにこだわらず、ぜひぜひご参加ください。たくさんの方に参加してもらいたいと願っています。

呼びかけ文(生野)

 研修地のひとつである大阪市生野区は、日本でも最大規模の在日韓国・朝鮮人の密集地域であり、約4万人が生活しています。その多くは、日本の植民地時代に朝鮮半島や済州島から渡ってきたり、連行させられたりした人達やその子孫です。また生野区は、このような在日韓国・朝鮮人たちが様々な制約の中でも食べ物・祭りなどの面で独自の文化を築いてきた場所であり、異文化性に富む魅力的な地域です。この研修ではそういう部分にも少しはふれつつ、第一の目的を、そこに住む在日韓国・朝鮮人の困難な境遇や個人の抱える問題に接し、研修生が自分なりに差別の問題を抱えることにおいています。
 研修の2本柱のひとつである「労働」では、在日韓国・朝鮮人の経営する工場やヘップサンダルの課内工業などで5日間働きます。実際に労働して彼らの話を聞くことで、一人一人がそれぞれの思いや歴史を抱えていることを知り、また彼らの置かれている立場や個人の問題に接して、自分なりに重く受けとめることがあるでしょう。そしてもう一方の柱である「発題」では、生野に住む在日韓国・朝鮮の人々や、地域で活動する人達から取り組みの様子を教えてもらいます。
 研修生はこうした体験の中から、感じたことや気づいたことをみんなで話し合って共有しあいます。そして、ここでの経験をこれからの自分の生き方に生かしてもらえばいいと思います。

呼びかけ文(釜ヶ崎)

 大阪市の南に位置する西成区の一画に通称「釜ヶ崎」と呼ばれている街がある。
 そこで日常風景として見られる、早朝の日雇い求人案内、炊き出し。簡易宿泊所の券を得るため長蛇の列をなす労働者。麻薬、覚せい剤など許し難い不法な取引が行われている現状。「釜ヶ崎」には、この日本に在って明らかに特別な空気が流れている。
 日本は高度経済成長の波に乗り、世界中の数少ない経済大国となった。その経済成長を支えてきた労働者が、「釜ヶ崎」には多数いる。彼らの多くは仕事を求め、地方からの出稼ぎで大阪に来たのであるが、経済成長が終わりを告げると同時に、求人がなくなり、最も先に切り捨てられた存在となった。
 しかし、今から約30年前、そのような労働者と共に苦労を分かち合い、共に過ごすことを決意した人達が、団結し、協力し合い、労働者に実践的に奉仕を行なってゆく団体を結成し、「釜ヶ崎」の現状に対して立ち上がった。それが「釜ヶ崎キリスト教協友会」の起源である。そして、「協友会」と、「釜ヶ崎」にある労働者の為に活動している各団体は、現在に至るまで、労働者の視点から独自の活動を続けている。
 今回の研修では、「釜ヶ崎」の労働者と町の現状、活動している各団体の姿を実際に“一緒に見ること”、そして“一緒に感じること”“一緒に動き出すこと”を目標としています。
 私たちと共に、様々な視点から「釜ヶ崎」について考えてみませんか。

◎現場研修はみなさんの募金によって支えられています。
郵便振替『01180−2−58517 SCM協力委員会』

<第25回SCM現場研修(生野・釜ヶ崎)要項>

★日程 2003年3月8日(土)〜16日(日)

★募集人数 各10名 計20名

★参加費 17,000円(食費別)+3,000円(交通費プール負担)
     合計 20,000円

★申込み方法
 備付の申込み用紙を下記に郵送、またはFAXして下さい。メールの場合は申込み用紙の内容を明記してご送信下さい。
 錦織恵里 神戸学生青年センター内

★申込み期限 
  2003年2月16日(日)必着(「SCM」申込書在中と朱書きして下さい)

★お問合せ先・連絡先
・紙田茉莉(生野スタッフ) 
・西川幸作(釜ヶ崎スタッフ)
・SCM協力委員会事務局(飛田雄一)
  〒657-0064 神戸市灘区山田町3-11 神戸学生青年センター
  TEL: 078-851-2760 FAX: 078-821-5878 e-mail

★研修所
生野:KCC(在日韓国キリスト教会館)
〒544-0032大阪市生野区中川西2-6-10  TEL:06-6731-6801
釜ヶ崎:旅路の里
〒577-0032 大阪市西成区2-8-9 TEL:06-6641-7183
※参加の可否、研修所についてはご希望に添えない場合があります。また決定次第、資料・会場案内を添えてご通知いたします。

※国内旅行保険に団体で加入します。
※参加できなくなった…などのご連絡は上記の錦織またはSCM協力委員会までお願いします。

★スケジュール

25回SCM現場研修実行委員会 

<スタッフ>

   生 野:清水のぞみ(22生野研修生、24生野スタッフ)
       畑野聡行(23生野研修生、24生野スタッフ)
       村上恵依子(23生野研修生、24生野スタッフ)
       紙田茉莉(24生野研修生)
   釜ヶ崎:中村香(22生野研修生、23釜ヶ崎研修生、 
           24釜ヶ崎スタッフ)
       西川幸作(23釜ヶ崎研修生、24釜ヶ崎スタッフ) 
       錦織恵里(24釜ヶ崎研修生)
       太田信三(23.24釜ヶ崎研修生)
       大畑智(23.24釜ヶ崎研修生)
    ※( )内の数字は、参加した回

<現場スタッフ>

   生 野:金成元(KCC)
       呉光現(聖公会生野センター)
   釜ヶ崎:大谷隆夫(医療連絡会議)
       門戸陽子(医療連絡会議)

 

<協力委員会>

   委員長 李清一
   主 事 飛田雄一

[SCM協力委員会加盟団体・団体]
     ・在日大韓基督教会
     ・日本キリスト教団教育委員会
     ・日本聖公会
     ・神戸学生青年センター
     ・早稲田奉仕園
     ・日本YMCA同盟学生部
     ・名古屋学生青年センター
     ・KCC(在日韓国キリスト教会館)

SCM協力委員会神戸学生青年センター