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Student Christian Movement
第24回SCM現場研修<生野・釜が崎>2002.3.9〜17
〜差別の社会構造と私たち〜
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        主催:SCM協力委員会
      企画運営:SCM現場研修実行委員会
        協力:KCC(在日韓国キリスト教会館)
           聖公会生野センター
           聖和社会館
           釜が崎キリスト教協友会

 SCM(Student Christian Movement)現場研修は今回で24回目を迎えます。これまで毎年、大阪市の生野区と釜が崎地区で10日間ほどの研修を続けてきました。
 研修中は、活動(生野では工場での労働、釜が崎では炊き出しや夜回りなど)や発題を通して、見聴きし考え、手で触れ体験し、その地域の抱える問題を研修生やその地域のいろいろな人達と一緒に考えていきます。何気ない毎日を送っていると見えてこなかった現実や、いつもの自分の日常とは違う日常を過ごすことで、知ろうとしなかった問題、知らずにいた問題にぶつかることと思います。しかし、そうした問題や現実は、私達の生活と無関係ではないのです。
 地域の生活の中に入っていき、同じ経験をする仲間と話し合い、この研修が「差別の構造と私達」の関係を集中的に考える場になればと思います。また、今の自分を見直し、これからの生き方を考えるきっかけとなる場、新しい仲間との出会いの場として、利用してもらえたらと考えています。
 少しでも興味を持った方は、SCMのSやCにこだわらず、ぜひぜひご参加ください。たくさんの方に参加してもらいたいと願っています。

呼びかけ文(生野)
 研修地のひとつである大阪市生野区は、にほんでも最大規模の在日コリアンの密集地域であり、約四万人が生活しています。その多くは、日本の植民地時代に朝鮮半島や済州島から渡ってきたり、連行させられたりした人達やその子孫です。また生野区は、このような在日コリアンたちが様々な制約の中でも食べ物・祭りなどの面で独自の文化を築いてきた場所であり、異文化性に富む魅力的な地域です。この研修ではそういう部分にも少しはふれつつ、第一の目的を、そこに住む在日コリアンの困難な境遇や個人の抱える問題に接し、研修生が自分なりに差別の問題を抱えることにおいています。
 研修の2本柱のひとつである「労働」では、在日コリアンの経営する工場やヘップサンダルの課内工業などで5日間働きます。実際に労働して彼らの話を聞くことで、一人一人がそれぞれの思いや歴史を抱えていることを知り、また彼らの置かれている立場や個人の問題に接して、自分なりに重く受けとめることがあるでしょう。そしてもう一方の柱である「発題」では、生野に住む在日コリアンの人々や、地域で活動する人達から取り組みの様子を教えてもらいます。
 研修生はこうした体験の中から、感じたことや気づいたことをみんなで話し合って共有しあいます。そして、ここでの経験をこれからの自分の生き方に生かしてもらえばいいと思います。

呼びかけ文(釜が崎)
 
私たちは彼らを知っていますか?社会的に蔑まされた彼らを、そして私たちが彼らを蔑んできたことを…。大阪市西成区に通称『釜が崎』という日雇い労働者の街がある。そこでは数多くの日雇い労働者と、少数のボランティアの方々が活躍している。多くの労働者は厳しい肉体労働、また、低賃金、かつ、わずかな労働求人であるという現状の中で、多くの労働者は仕事にありつけず結果的に、空き缶、ダンボールなどの収集に精を尽くす。このどうしょうもない現状によって、彼らは一日の夕暮れをひたすら待つのである。そこで、ボランティアの活躍がある。食事、医療、住居提供など幅広い支援を行っている。この現場研修では、上で述べたような支援を行う。研修を通して、実際に多くのやるせない光景を目の当たりにするでしょう。日本経済がつくりだした社会構造によって、苦しむ人々、政府は何をしているんだ、と言いたくなる現状。私たちがこの現状を肌で感じ、自分と社会との関係を見つめなおす機会となるでしょう。私たちとボランティアの方々と一緒にわずかな期間ですが、考えてみませんか?

現場研修はみなさんの募金によって支えられています。
募金へのご協力をよろしくお願いします。
郵便振替『01180−2−58517SCM協力委員会』

<第24回SCM現場研修(生野・釜が崎)要項>
日程:2002年3月9日(土)〜17日(日)
募集人数:各10名 計20名
参加費17000円(食費別)+3000円(交通費プール負担)  合計20000円

<プログラム> 

※プログラムは変更することがあります。
※イントロ=各地域への導入 シェア=体験の分かち合い

3月

日中

9日
(土)

14:00 KCC集合
オリエンテーション
生野イントロ

ウェルカムパーティー

10日
(日)

釜が崎イントロ
礼拝(自由)
猪飼野ウロウロ
釜が崎研修生
釜が崎へ移動

発題@シェア

生野:「在日の若者の生き方」
釜が崎:「労働について」

11日
(月)

労働・活動

発題Aシェア
生野:本名キャンぺーン
釜が崎:「居住権について」

12日
(火)

労働・活動

発題Bシェア
生野:日本人の立場から
釜が崎:「医療と福祉について」

13日
(水)

労働・活動

集中シェア

14日
(木)

労働・活動

発題Cシェア
生野:「生野の地域活動
    に取り組んで」
釜が崎:「夜回り」

15日
(土)

労働・活動

報告会準備

16日
(土)

生野研修生
釜が崎へ移動
釜が崎ウロウロ
報告会・シェア

フェアウェルパーティー

17日
(日)

掃除・礼拝(自由)
報告書作成・解散

 

 

第24回SCM現場研修実行委員会
       <学生スタッフ>
    生野:畑野聡行(第23回生野研修生)
       村上恵依子(第23回生野研修生)
   釜が崎:尾花純一(第23回釜が崎研修生)
       西川幸作(第23回釜が崎研修生)
       橋本隆(第23回釜が崎研修生)
       太田信三(第23回釜が崎研修生)

     <サポートスタッフ>
    生野:清水のぞみ(第22回生野研修生)
       豊田佳子(第22回生野研修生)

      <現場スタッフ>
    生野:金成元(KCC)
       呉光現(聖公会生野センター)
   釜が崎:大谷隆夫(関西労働者伝道委員会)

      <協力委員会>
   委員長 李清一
    主事 飛田雄一

      [加盟団体・団体]
     ・在日大韓基督教会
     ・日本キリスト教団教育委員会
     ・日本聖公会
     ・神戸学生青年センター
     ・早稲田奉仕園
     ・日本YMCA同盟学生部
     ・名古屋学生青年センター

SCM協力委員会神戸学生青年センター