Student Christian Movement
第22回SCM現場研修<生野・釜ヶ崎>〜差別の社会構造と私たち〜
2000.3.11〜19
主催 ;SCM協力委員会
企画運営;SCM現場研修実行委員会
協力 ;KCC(在日韓国キリスト教会館)
聖公会生野センター
聖和社会館
釜ヶ崎キリスト教協友会
SCM(Student・Christian・Movement)現場研修は今回で20周年、22回目を迎えます。これまで毎年、大阪市の生野区と釜ヶ崎地区で10日間ほどの研修を続けてきました。
研修中は、活動(生野では工場での労働、釜ヶ崎では炊き出しや夜回りなど)や発題を通じて、見・聴き・体験し、その地域の抱える問題を集まった研修生やその地域の色々な人たちと考えていきます。何気ない生活をしていれば見えてこない現実や、自分の恵まれた立場の故にこれまで考えなくてもよかった問題に何度もぶつかるでしょう。しかし、そうした現実は、私たちの生活と無関係ではないのです。
地域の生活の中に入っていき、体験し、そしてみんなで話し合いたいと思います。この研修が「差別の構造と私たち」の関係を集中的に考える場に、そしてこれからも一緒に考え続けていけるような新しい仲間との出会いの場になってくれれば、と思います。SCMのSやCと関係なく、たくさんの人に参加してもらいたいと願っています。
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<第22回SCM現場研修(生野・釜ヶ崎)要項>
日程;西暦2000年3月11日(土)〜19日(日)
募集人数;各10名 計20名
参加費;17,000円(食費別)+3,000円(=交通費プ ール負担) 合計20、000円
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呼びかけ
●生野●
研修地のひとつである大阪市生野区は、日本でも最大規模の在日朝鮮人の密集地域であり、約4万人以上の在日朝鮮人が生活しています。その多くは、日本の植民地時代に朝鮮半島から渡ってきた(一部連れてこられた)人達とその子孫です。またそれに加え、比較的さいきん韓国から出稼ぎや結婚で来て定住するようになった人達もいます。生野区は、このような朝鮮人たちが、様々な制約の中でも食べ物・祭りなどの面で独自の文化を築いてきた場所であり、異文化性に富む魅力的な地域です。この研修ではそういう部分にも少しはふれつつ、第一の目的を、そこに住む朝鮮人の困難な境遇や個人の抱える問題に接し、研修生が自分なりに差別の問題を考えることにおいています。
研修の2本柱のひとつである「労働」では、在日朝鮮人の経営するゴム工場や塗装工場などで数日間はたらきます。労働やそこで出会う人との関わりを通じ、(昨年の私がそうであったように)自分なりに重く受けとめることがきっとあるでしょう。もう一方の柱である夜の「発題」では、生野に住む在日朝鮮人から生活史を聴いたり、地域で活動する人達からその取り組みの様子を教えてもらいます。研修生は、こうした経験から感じたこと、気付いたことを皆で話しあい、共有しあいます。
研修に真剣に臨みさえすれば、労働や人との出会いによって、参加者は否応なく変わっていくでしょう。それを素直に受けとめ、呼びかけられた問題を忘れず、ここでの経験をこれからの自分の生き方に積極的に活かしていくことを目標に考えています。
●釜ヶ崎●
世界第二位の経済大国として認められている日本。その日本の、東京の次に都会である大阪。岡山県のとある田舎町で生まれ育った私にとって、そこは全てが機能的に動いており、人が食うにも、寝るにも、遊ぶにも不自由のない場所だと信じて疑ってはいなかった。しかし私は、その大阪市の西成区にある釜ヶ崎という町を知ったとき、その自分の信じていたものは自分が作り上げてた幻覚ともいえる理想郷だったことに気づかされた。そこで見たものは、日雇い労働者のあまりに過酷な生活だった。地域住民による差別、偏見。人権を無視したような行政の対応と厳しい労働条件。その低収入ゆえ食う、寝るといった基本的な生活でさえ困難な状況。そしてその生活は要塞のような警察の街中いたるところにある監視カメラによって監視しつづけらているということ…。私の信じていた自由な社会は日雇い労働者たちにこういった全く自由のない生活を無理やり押し付ける、いわば日雇い労働者の犠牲、自由のため自由を奪うといった矛盾のうえに成り立つものだったのだ。 確かに通天閣から見る大阪の景観は一見素晴らしく美しい。しかし、そこには彼らの苦しんでいる姿、声も存在している。
この研修を通して、その現場に立ち、自分の目で、耳で、その姿を、その声を 見、聴き、そして、そういった社会構造と私たちとの関係について、肌で感じて、自分と社会との関係を見つめなおす機会を持って見ませんか?そして、釜ヶ崎で暮らす日雇い労働者支える人たちや私たちとともに、そのことについて考えてみませんか?
◎現場研修はみなさんの募金によって支えられていま す。郵便振替『01180-2-58517 SCM協力委員会』
<第22回SCM現場研修(生野・釜ヶ崎)要項>
日程;西暦2000年3月11日(土)〜19日(日)
募集人数;各10名 計20名
参加費;17,000円(食費別)+3,000円(=交通費プ ール負担) 合計20、000円
★申し込み方法
添え付けの申込書を下記へ郵送してください。
川口善男 〒680-0941 鳥取市湖山町北一丁目66 4 YMCA会館
Tel 0857-31-0105 (070-5055-0105)
★お問い合わせ・連絡先
→川口善男(釜ヶ崎スタッフ) 同上
→片田 孫 朝日(生野スタッフ)〒606-8173 京都市 左京区一条寺梅ノ木町64 キャッスルK・A3ーD
Tel 075-723-3885
→SCM協力委員会事務局 〒657-0064 神戸市灘区山田町 3-1-1 神戸学生青年センター 飛田雄一/Tel 078-851-2760 Fax 078-821-5878
★申し込み期限
2月19日(日)必着(「SCM申込書在中」と朱書きしてください)
★研修所
生野;KCC(在日韓国キリスト教会館) 〒544-0032 大阪市生野区中川西 2-6-10
Tel 06-6731-6801
釜ヶ崎;旅路の里 〒577-0004 大阪市西成区萩之茶屋 2-8-9
Tel 06-6641-7183
※参加の可否、研修先についてはご希望に添えない場合があります。また決定次第、資料・会場案内を添え てご通知いたします。
※国内旅行傷害保険に団体で加入します。
※参加できなくなったなどのご連絡は上記の川口またはSCM協力委員会までお願いします。
<プログラム>
3月/11日(土)
15:00KCC集合、全体オリエンテーション
夜、 研修生&スタッフ、交流会、会食
12日(日)
昼 猪飼野ウロウロ、イントロダクション、個別オリエンテーション、釜ケ崎グループは移動
夜、生野、「国籍と権利」
13〜17日(午前中は、労働等)
午後は生野・釜ケ崎それぞれのプログラム
18日(土)
午前、釜ヶ崎・生野グループ、釜ケ崎フィールドワーク
午後、KCCで合同報告会とシェアー、フェアウェルパーティ
19日(日)
掃除、解散
※プログラムは変更することがあります。
第22回/SCM現場研修実行委員会
<学生スタッフ>
生 野;片田 孫 朝日(第21回生野研修生)
未定
釜ヶ崎;川口善男(第21回釜ヶ崎研修生)
田村千晶(第21回釜ヶ崎研修生)
<サポートスタッフ>
生 野;奥田万紀子(第20回生野研修生)
釜ヶ崎;日野慎二郎(第20回釜ヶ崎研修生)
<現場スタッフ>
生 野;金成元(KCC)
呉光現(聖公会生野センター)
釜ヶ崎;大谷隆夫(関西労働者伝導委員会)
<協力委員会>
委員長 李清一
主 事 飛田雄一
〔加盟教団・団体〕
・在日大韓基督教会
・日本基督教団教育委員会
・日本聖公会
・神戸学生青年センター
・早稲田奉仕園
・日本YMCA同盟学生部
・名古屋学生青年センター