2009年 神戸電鉄敷設工事朝鮮人犠牲者追悼会 追悼文

                                                 

  今年も神戸電鉄敷設工事朝鮮人犠牲者追悼会を迎えることになりました。 1996年に神戸電鉄敷設工事に従事し亡くなった朝鮮人犠牲者を追悼するため「神戸電鉄敷設工事朝鮮人労働者の像」が建立されました。早いものでもう13年になります。今日、追悼会も13回目を迎えました。

 

 犠牲者13名のお名前を紹介します。

 

   故韓啓文氏、趙鳳珠氏、金相燮氏、黄範寿氏、朴鍾述氏、金永得氏 、 姜太龍氏、朴南槿氏、金鳳斗氏、金東桂氏、李命福氏、姜学守氏、陳南述氏

 

 あなた方は日本の朝鮮植民地支配によって故郷を離れ遠い異国の地である日

本に生きる道を求め渡ってきました。そして、この地で鉄道工事に従事しました。当時、神戸電鉄敷設工事に、千数百人の朝鮮人が関わりました。工事に従事したのはそのほとんどが朝鮮人でした。この鉄道工事は危険で過酷な重労働でした。その上賃金の未払いや、天引きなどの不当きわまりない行為があり、労働争議も多く、苦難の連続でした。そんな中、事故も多発し、5箇所の事故で13人が亡くなりました。

 神戸電鉄は朝鮮人の労働と犠牲の上に完成し、神戸市と周辺地域を結ぶ、主要交通手段として、たくさんの人びとが日々の生活で利用していますが、事実を私たちは忘れることなく、伝えてゆかなければと考えています。

 「神戸電鉄敷設工事朝鮮人労働者の像」に今日まで日本の各地から、韓国から多くの人びとが訪れ、犠牲者を追悼し、神戸電鉄工事と朝鮮人について歴史的事実を学んでゆきました。私たちは二度と再び、人間を蔑視し、差別扱いすることが無い社会を作るため活動してゆきます。

  私たちは、過去の歴史の真実を闇に葬りさることなく真相を後世に伝え、二度と再び同じ過ちが繰り返されないよう努力します。また韓国、朝鮮、両国の友好関係の絆が更に強められるよう努力しなければならないと決意を新たにしています。

  犠牲者の皆さんのご冥福を心よりお祈りいたします。

 安らかにお眠り下さい。                                                                     

                                 2009年10月18日 (日)

                     神戸電鉄敷設工事朝鮮人犠牲者を調査し追悼する会

                                 代表して 徐根植

 

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