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2002「強制連行・強制労働フォーラム in 花岡」のご案内
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2000年・第一回神戸、01年・大阪につづき、本年02年は「花岡平和記念会」が担当します。開催地は秋田県の北に位置する街・大館市(花岡)です。
戦前の鉱山の街・花岡は、住民自身が暗い負の歴史(直接的加害)を背負うことになった所です。今回の開催の担当理由でもあり、少し触れておきます。
日本の侵略戦争末期、鉱山資本(当時、実質的には政府資本)から銅産出に伴う鉱滓ダムや花岡川の切替え工事を請け負ったのが鹿島組(現・鹿島建設)でした。
鹿島組は、1944年8月に300名、その後も第二次、第三次と、計1000名の中国人をこの地の強制連行しました。
劣悪な条件の下、暴力支配、中国人食料の横領などが日常的に繰り返され、1945年6月末迄に140名もの生命が奪われたのです。
この虐待と民族的屈辱に耐えかねた中国人は、45年6月30日夜に蜂起しました。補導員4人とその手先となった中国人を殺害し、「逃亡」しました。しかし、国家権力(政府)は、鹿島組や警察の非人間的行為を糾すどころか、逆に彼らを擁護し、蜂起に対し、外国(中国の抗日勢力)と相通じての反乱とこじつけ、国防保安法戦時騒擾罪の適用を持って臨み、容赦のない、残忍な鎮圧行動を展開したのです。
その結果、7月の死亡者は約100名に達しました。その数字の向こうに、動員され、鎮圧行動に参加した地元民衆の姿があったのです。
先に述べた、負の歴史とはこの事を指します。
8月も、9月も、そして10月も死亡者が続出、蜂起後の死者は270余名にのぼったのです。
他方、敗戦後、朝鮮戦争の厳しい状況下にあって、花岡在住の朝鮮人、日本人は中国人の遺骨を発掘、収集、そして祖国への送還運動を行いました。暗い歴史をはね返そうとする試みでした。
1978年、当時の市行政と鉱山資本は蜂起時の虐殺現場のひとつ、共楽館(鉱山の娯楽施設)を突如解体するなどの花岡事件の封殺を計ったのです。しかし、1985年の市政の変化と共に、大館市主催の「慰霊祭」が、今日に至るまで営まれています。
「花岡事件受難者聯誼会」の中国人も、90年以降、毎年欠かすことなく「慰霊祭」に参加し、大館市民との交流を重ねてきています。
「花岡平和記念会」(別称:ワフィネデ花岡)は花岡事件の歴史事件を風化させず、現在社会に伝え、次の世代に語り継ぐ「花岡事件記念館」の建設をめざしています。「加害の地から平和の発信」を決意しており、アジア民衆との連帯につながると確信しています。充実した交流の場を作り出すため、多くの人々の参加を期待もし、努力していきたいと考えます。
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フォーラム in 花岡 開催要綱 及び 日程表
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期間:2002年9月14日(土)~9月16日(月) 2泊3日
参加費:25.000円
食事、宿泊(矢立ハイツ2泊)、資料代など、期間中の全費用を含みます。
(但し、大館までの交通費、及び個人的費用についてはこれに含まれません)
申込先:お申込みに際しては、同封の郵便振替用紙にて、氏名、連絡先をご記入の上、所定金額をお振り込みください。【 * 振込先:02230-3-76515 NPO花岡平和記念会】
●日程(スケジュール):
9月14日(土)
早朝到着の方、朝食の用意あり。また午前10時30分より安藤昌益の墓、小林多喜治の碑などを案内。昼食も大館労働福祉会館で用意されています。
3:00 pm フォーラム開始
①歓迎あいさつ 川田繁幸氏(NPO花岡平和記念会・理事長)
②基調報告 「戦後補償運動の到達点と今後」 田中宏氏(龍谷大学教授)
③「花岡の朝鮮人運動と中国人の遺骨送還」 李又凰氏(著書に『傷跡は消えない』など)
④「花岡事件記念館」の建設に向けて 谷地田恒夫氏
(終了後、宿舎へ)
9月15日(日)
9:00 am 宿舎出発9:30~12:30 フィールドワーク「花岡事件」を歩く
昼食
2:00~5:30 pm 各人の研究論文発表と各地報告(於:大館労働福祉会館)
6:00~8:30 pm 歓迎夕食会(『美さわ』にて=津軽海峡のホタテ貝、三陸の新鮮
な魚介類、秋田の美酒をふんだんにご提供いたします)
(終了後、宿舎へ)
9月16日(月)
9:00 am 宿舎出発
9:30~12:00 地元(大館・花岡)が語る
昼食後解散(尚、時間的余裕のある方は温泉巡り)
*論文発表の方は9月1日までに事務局へ通知してください。但し、一人15~20分程度。
*発表論文及び各地報告で、1週間前(9月7日)に原稿送付された方は事務局で印刷します。
お問い合わせ先:
*花岡平和記念会 秋田県大館市豊町2の37
大館労働福祉会館内
℡ 0186-42-6539(木越または谷地田)
fax 0186-43-1302
e-mail apoc@ruby.ocn.ne.jp
*花岡“蜂起”問題にこだわる会 ℡、faxとも06-6562-3445 (猪八戒)
大館への交通アクセスのご案内(但し、東京、大阪方面からの便のみ)
A:航空機 東京(羽田)→大館(能代)
7:35(発)8:40(着)
14:05(発)15:10(着)
(帰り)大館(能代)→東京(羽田)
15:45(発)16:55(着)
大阪(伊丹)→大館(能代)
11:35(発)12:55(着)
(帰り)大館(能代)→大阪(伊丹)
13:25(発)14:55(着)
【 * 空港からリムジンで会場まで1.000円(人数が5~6人まとまれば車で出迎えます)】
【 * 航空券のお申し込み先:海鴎トラベル ℡06-6233-2888 】
B:寝台特急 東京(上野)→大館『あけぼの』 21:41(発)8:39(着)
大館→東京(上野) 『あけぼの』 6:58(発)19:21(着)
大阪→大館 『日本海1号』 17:47(発)7:01(着)
『日本海3号』 20:17(発)10:30(着)
大館→大阪 『日本海2号』 17:55(発)7:10(着)
『日本海4号』 20:55(発)9:57(着)
【 *「大館駅」から会場(大館労働福祉会館)まで徒歩15分】
C:東北新幹線+高速バス
『やまびこ3号』 東京駅(7:20)→盛岡駅(10:09)
『やまびこ5号』 同 8:12(発) 同 10:47(着)
『スーパーみちのく号』盛岡(11:00)→大館(12:51)
【 * 新幹線13.840円、高速バス2.310円】
D:夜行バス『ジュピター』 池袋(西口)→能代 22:00(発)7:00(着)
【 * 予約指定制 国際興業 03-5917-8510 片道9.460円 往復17.030円】
【*A、B、C、Dとも、到着次第労働福祉会館までご連絡いただければ対処します】